那覇市・天外天・沖縄そば（中）

　■　天外天　■

　「沖縄そば（中）」（トッピングにソーキ追加）
　４８０円

　価格の満足度　★★★★★
　麺の満足度　　★★★★☆
　ダシの満足度　★★★☆☆
　総合　　　　　★★★★☆

　『伊麺しょり』に続いて、翌日も小禄地区。未訪問だったもう一軒の『天外天』に足を向けました。丘陵地帯の小禄ですから坂が多いうえに、沖縄らしい曲がりくねった道と細い路地が入り組んでいるため、地図で場所を確認していても迷わず目的地に着くには、地図の読み方に加えてやっぱり土地勘も必要だな・・・と思うのでありました。

　とはいっても『天外天』はバスも通る県道沿いにありますから、迷うことなくたどり着くことができました。お店はまだ新しい感じで、マンションの１階にテナントとして入っています。同名の有名なラーメン店が熊本市内にあり、夜間しか営業していないためまだ訪問できないままなのですが、何か関係があるのかな？と思ってネットで検索をかけると、いやはや、全国各地の中華系の料理店から東シナ海のガス田に至るまで、結構あちこちでこの名称が使われているようで、固有名詞というよりも中国における故事来歴が何かがあるような。

　ここ那覇市小禄の『天外天』は、お店の向かいに同名の不動産業者があり、この会社が経営しているのだろうなと思いながらお店へ。玄関ドアはなぜかマジックミラー仕様になっていて、外からはお店の様子が見えません。ちょっと気味悪いなぁ・・・と思いつつ入ると券売機が置かれたその奥は結構な広さがありましたが、先客はいない様子です。

　券売機のボタンをよく見ると、ベースになる『沖縄そば』には大中小のサイズがあり、基本トッピングはカマボコのみ。肉類は別売のトッピングの食券を購入するシステムのようです。そんなこともあり、基本メニューは安めに設定されていて、沖縄そばの中サイズが３５０円。まあ『田舎』チェーンの軟骨ソーキのトッピングつき３９０円（つい最近まで３５０円でしたが、値上がりした模様）には及ばないのですが、ソーキのトッピングは１３０円なので合計しても４８０円なので、この組み合わせにしました。最近の相場としてはお手頃感があります。

　なかなか面白いと思ったのは、食券を券売機で購入すると普通は店員さんが食券を預かり、厨房にオーダーを入れるところ、『天外天』では券売機からのデータが厨房に直接転送されるらしく、食券を厨房近くの店員さんに渡そうとすると、「注文はこちらでわかりますから」とのことなので、食券をテーブルの上に置いたまま待つことにしました。その間、例によって店内を撮影していいかオーナーらしい男性に尋ねると、両手を前に挙げて掌をこちらに向け、『勘弁してくれ』というポーズをとったので、撮影は断念しました。

　さて、数分後に現れた沖縄そば。まず麺を確認すると、これまた生麺タイプでやや太めの平角麺。最近のお店は生麺が主流になってきているのでしょうか。太麺のラーメンとの境界線があまりはっきりしない感じになりつつありますが、とても好みのタイプ。ただ茹で上りがやや柔らかめなので、惜しい感じの★４つでした。

　ダシはやはり沖縄そば。中庸で癖はないけれど個性もない感じで、何だか前日の『伊麺しょり』のそばとよく似ています。これまたよくできた業務用なのでしょうか、★３つの標準的な感じです。トッピングのソーキは軟骨ソーキが２片。ダシとの馴染みがよく味が濃すぎることもない塩味ベースで、とてもいい感じですが、欲を言えば軟骨にトロトロ感があるとうれしいです。標準トッピングのカマボコは、丸が３切れ。あとは刻み青ネギです。

　全体的に、完成度が高い気はしますが、昨今はメーカー製の麺とダシを使っても、そこそこのレベルに到達できそうなくらい進化しているので、自家製のダシや麺は、一歩も二歩も先をゆくべく進化して欲しいもの。というわけで、前日の『伊麺しょり』と全く同じ評価になりましたが、麺は、同じ生麺タイプでも自家製手打ちの『伊麺しょり』に一日の長、価格で『天外天』が魅力的、という総合評価です。

　お店を出ると、沖縄そばの幟に混じって「オープン」と染め抜かれた幟があったので、つい最近オープンしたお店のようです。ただ、なぜか看板が牛の顔。沖縄そばと定食のお店なのになぜ？？？と思って、ネットで天外天をキーワードに検索してみると、どうやら定食というよりも焼肉店、ということのようでした。券売機の他のボタンをよく見なかったのと、店内撮影ＮＧだったので画像でも確認できませんでしたが。

所在地：那覇市小禄７８０－１０１
電話：098-851-8371
営業時間：11:00～19:00,（日・祝）11:00～17:00,（水）11:00～15:00
定休日：不定休