2011年12月15日木曜日

宜野湾市・家器の木・ソーキそば

家器の木・ソーキそば■ 家器の木 ■

 「ソーキそば」
  650円

 価格の満足度 ★★★★☆
 麺の満足度  ★★☆☆☆
 ダシの満足度 ★★★★★
 総合     ★★★☆☆

 国道330号線の宜野湾小学校前から東へ、少し住宅街に入った場所にありますが、ストリートビューの事前リサーチでY字路の分かれ目にある電柱に、お店の広告看板があるのを発見していたので、それを目印に無事到着できました。細い路地はお店の前にある公園で行き止まりになっていますが、Uターンするには十分な広さがあります。
家器の木・外観
 お店の外観は、沖縄ではごく普通の鉄筋コンクリート2階建ての住宅そのまま。雨が降り始めたので急いで玄関を開けて柿の実をあしらった暖簾をくぐると、リビングを改装したような感じの広いスペースにテーブルが並んでいました。奥のテーブルに陣取ってメニューを見ると印刷されたメニューに手書きで「てびちそば」と「ふーちばそば」が書き加えられており、バリエーションが最近増えたのでしょう。でもここは王道!「ソーキそば」注文です。

家器の木・店内 平日の午後3時ということもあって店内には他のお客さんの姿は見えず、注文から間もなくソーキそばが運ばれてきました。麺は、製麺所系のポピュラーなやや細めの平角タイプのストレート麺。ダシは透明感がありソーキが別皿になっていたのは、ダシの持ち味を活かせるように、という心遣いでしょうか。

 さて、まかいからダシを一口すすると上品ながらコクのある味。テーブル上に置かれたオーナーの雑誌インタビュー記事のコピーによれば、カツオに昆布と豚骨、鶏ガラなどを使っているそうで、スッキリと切れ味もよくなかなかのできばえです。続いて麺を口に運びましたが・・ストレートの平角麺にありがちなパサパサ・モソモソ感がどうしても気になります。ゆで方が柔らかめなので余計にそう感じたのかもしれません。

家器の木・卓上のメニュー 別皿のソーキは、本ソーキ1片と軟骨ソーキ2片で、味付けは少し強めでした。麺やダシのあっさり感とのバランスから麺は麺ソーキはおかずで別に食べた方がよさそうで、麺に載せる食べ方は避けた方がいいと感じました。

 雑誌インタビュー記事では、家器の木という変わった屋号の由来も紹介されていましたが、庭にある大切に育てた「柿の木」に由来して、商売繁盛を願って字画数を変え「家器の木」にしたのだそうです。そういえば沖縄でたわわに実った柿の木を見ることはまずありませんし、柿が生育しているのを見ること自体が珍しいので、『大切に育てた』というのは確かにその通りなのでしょう。

 ダシは高水準でコストパフォーマンスもまずまずながら、私の好みとしては麺が物足りずトッピングとの相性とあいまって、総合は★3つということで。

所在地:宜野湾市愛知294-3
定休日:水曜
営業時間:11:30~売り切れ次第(17時頃まで)

那覇市・たぁちまちゅー・ソーキそば

たぁちまちゅー・ソーキそば■ たぁちまちゅー ■

 「ソーキそば」
  750円

 価格の満足度 ★★★★☆
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★★★★☆
 総合     ★★★★☆

 那覇在住の頃、よく歩き回っていた真和志大通り界隈に2011年8月11日にオープンしたお店です。そういえば事前にストリートビューでリサーチした際には、「入居者募集」の幟がお店アプローチの石段に立てられている様子が写されていました(2011年12月現在のストリートビューによる)。空いていた民家に出店したのでしょう。

たぁちまちゅー・店内 その民家風のお店の玄関を入ると、トートーメー(仏壇)が本来あるべき?位置に液晶TVが据えられた座りカウンター席があり、二の間にテーブル二卓、玄関側にも二卓、奥の座敷にも二卓が置かれて店内はかなり広いようですが、普通の民家に上がりこんでご馳走になるような錯覚に陥ります。

たぁちまちゅー・卓上メニュー 平日の午後ゆえ、カウンター席の先客二人以外には私だけ。メニューには珍しい「中味そば」がありましたが、定番「ソーキそば」を注文して厨房の様子を窺っていると、ややあってから麺が運ばれてきました。ダシはまずカツオの香りが立ってとてもいい感じで、豚骨系との合わせダシ系かコクがあります。少し後に残る感じでしょうか。トッピングは針ショウガにボリュームのある本ソーキが麺上に鎮座しています。

 麺は自家製麺とのことで、縮れが入ってしっかりとコシのある平角麺は、わずかに粉っぽい香りはあるものの粘りもあって好みのタイプです。ダシとトッピングとの味のバランスもとても良かったです。殻付きのゆで卵が別皿で出されましたが、食べ方はお好みで、ということなのでしょう。

たぁちまちゅー・お店の外観 ソーキそばのお値段としてはやや高めの設定になるでしょうか。ソーキのボリューム感と満点★5つの自家製麺の高い完成度を考えれば、コストパフォーマンスは妥当といっていいのかもしれませんが、ダシの切れ味が欲しい点て合わせれば、総合は★4つ。

 帰り際、オーナーに屋号の由来を尋ねると、つむじが2つある子は腕白坊主(沖縄の伝承)だそうで、「たーち(2つ)まちゅー(渦巻き=つむじ)、という意味と、もう一つ、たーち(二本)のまちゅ(松?)が店の入り口にあることからきているのだそうです。

所在地:那覇市寄宮3-1-12
定休日:水曜
営業時間:11:00~20:00(オーナーに確認したところ、20時までとのことでした)

2011年11月2日水曜日

大阪府豊中市・かじまやー・軟骨そば

かじまやー・軟骨そば■ かじまやー ■

 「軟骨そば」
  750円

 価格の満足度 ★★☆☆☆
 麺の満足度  ★★★☆☆
 ダシの満足度 ★★★☆☆
 総合     ★★★☆☆

 福岡から豊中に転居して市役所へ転入の手続きをした後に、もう一度市役所まで足を運ばなくてはならず、やむなく休暇を取って出かけたその帰り道、阪急宝塚線の岡町駅に続く桜塚商店街への道を歩き始めたその時、ふと気になり振り返って確認すると、やはり、そこに立っていたのは『沖縄そば』の幟。運良くデジカメも持っていたうえにお昼時、ここで見過ごすわけにはいきません。直ちにドアを押して、大阪初の沖縄そば探訪となりました。

かじまやー・店内 店内は思いのほか広く、カウンター席の前には泡盛の一升瓶が並んでいます。こりゃ本格的な沖縄料理のお店だな!と偶然の発見を喜びつつカウンター席に陣取り、メニューを見てびっくり。沖縄そばメニューには「沖縄そば」「ソーキそば」はもちろんのこと、「軟骨そば」や沖縄県外ではほとんど見かけない「野菜そば」まで、沖縄と同じように並んでいました。

かじまやー・カウンター席 目の前には『水よう日 レディースデー そば定食50円引き』と書かれていました。『おお、きょうは水曜!』と思ったのも束の間、残念がらレディぢゃない(^^;おぢさんには何も特典がないのでした。でも、メニューのバリエーションをここまでやっていただけるなら、やや高めのお値段には目をつぶりましょう!久しぶりに好物「軟骨そば」を味わうことにしました。

 待つ間、カウンター越しに目の前の厨房で動く店員さんには、やっぱり声をかけたくなります。

 「このお店、夜は飲めるんですか?」
 「そうです~、来てくださいよ。」

 いいなぁ、この気さくな関西弁(^^)。特急通過駅の岡町で途中下車するために仕事帰りは各駅停車に乗り、一駅手前で寄り道したくなるじゃないですか。

かじまやー・ ほどなく登場した軟骨そばの麺は平角麺、量は価格比でいえばやや少なめなのは仕方がないとして、比較的しっかりと歯ごたえがあり、茹で置きの麺としては柔らか過ぎという感じがしません。ダシは最近レベルが上がっている濃縮ダシのように感じましたがなかなかいいできばえ。価格は本土価格で高めながら、味は沖縄の平均レベルにはしっかり届いており、沖縄でも『普通のじょーとー』と満足いただけるクラスの味は出していると思います。

かじまやー・外観 軟骨ソーキも、本土に出回っている品は、軟骨がコリコリし過ぎていたり、においが鼻についしたりするところ、この軟骨ソーキはなかなか上品な仕上げ。記憶にあるメーカー品の中では、どこか「沖縄ホーメル」の軟骨ソーキに近いイメージです。確認していませんので何の根拠もありませんが(^^;

 ともかく、引越し先の隣駅に『普通のじょーとー』の沖縄そばがあるのはうれしい限りです。仕事帰り、途中下車しちゃおっかなっ!

所在地:大阪府豊中市中桜塚2丁目
電話:06-6844-1515
営業時間:11:30~14:00、17:30~23:30
定休日:日曜・祝日

2011年8月20日土曜日

与那原町・あん・ありんくりん

あん・ありんくりん■ あん ■

 「ありんくりん」
  500円

 価格の満足度 ★★★★★
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★★★★★
 総合     ★★★★★

 『さーふーふー』から中城城址を巡ったあと、東海岸沿いの国道329号線を那覇方面へ戻ってゆくと、何軒か巡ったそば家が点在していて記憶を辿る楽しみがありますが、南部方面への国道331号線との交差点を那覇方面に曲がって、事前チェックしていたそば家へ向かいました。カーナビの目的地にもその店は登録されていたので、案内どおり県道77号線を南城の方に曲がって「間もなく目的地周辺です」のアナウンス。

あん・外観 ところが目的のそば家は見つからないまま通り過ぎてしまたようなので、Uターンして道路沿いの少し奥まで探しても見つからず(わき見運転に注意!!)。今回の沖縄そば探訪は、廃業・閉店続きで予定が狂いっぱなしです。仕方がないので本日3軒目はあきらめ、那覇へ向けて再び329号線に合流すると、ほどなく反対車線の向こう側に『自家製麺』の文字が染め抜かれた垂れ幕が!

 『!!』

 即座に次の信号から狭い道を右折してUターン。329号を与那原方面へ・・と思えば、与那原の交差点からの渋滞列が続いてなかなか店の前まで進めません。ノロノロ運転の末にやっと店が見えてくると、歩道と店舗の僅かなスペースは駐車中の2台で満車。玄関先にあったスペースに車を乗り入れると、女性が入り口から出てきました。

 「裏に駐車場がありますから、そちらへ停めてください。」

 誘導にしたがって店の裏に車を入れて道路側の入り口へ戻ると、玄関先の路面には黄色い大きな文字で「駐車禁止」と描かれていました(^^;国道の渋滞列から店先に曲がった時に気がつかず・・でした。

あん・店内 『あん』という大きな文字が暖簾と垂れ幕に。『庵?かな?』と思いつつお店に入ると、先客がお食事中です。普通の民家をお店に改造した風なので席数はそれほど多くなく、小さなテーブルが4卓とカウンター席だけで、オーナーらしき男性とさきほど駐車場を案内してくれた女性がカウンター席が面した厨房に立ち、二人だけで店を切り回しているようです。

 手にしたメニューの表紙には『麺は小麦粉のみを内モンゴル産の天然かんすいと自然塩、アルカリイオン水で打った自家製麺です』と書かれていて、オーナーの意気込みを感じさせてくれ、何やら期待できそうな雰囲気が。『スープは二種類からお選びください。』とのことなので、豚骨・鶏ガラ・カツオ・昆布の合わせダシだという『あっさり味』で『ありんくりん(あれもこれも)』というトッピングの種類が多い一品を選びました。さらにトッピング数が1品多い『なんもかんも』というそばもありましたが、本日3杯目は少し遠慮・・・。

あん・壁面のメニュー札 茹で置きしない生麺なので少し時間はかかりますが、待たされる分、期待は高まります。そして「お待たせしました。」 まず麺を一口。中太クラスの平角麺は、粘りのあるコシが強く粉っぽさを全く感じさせず、ツルツルッと気持ちよく喉を通ります。これはなかなか!好みじゃないですか!それほど離れてはいない『与那原家』のラーメン的な生麺とも少しタイプが違いますが、やはり手打ちラーメンに近いのかもしれません。

 トッピングはロース肉、軟骨ソーキと三枚肉に水菜が添えられ、刻み葉ネギが散らされて見た目にもおいしそうです。ダシは期待どおりの完成度。上品なカツオの風味に昆布のうまみが調和して、濃すぎず薄すぎず、麺の持ち味を引き立ててくれます。トッピングの味付けもダシによく馴染んで、久しぶりのおいしいそばに大満足。それでいてお値段はリーズナブル。沖縄そばの醍醐味を感じさせてくれました。

あん・メニュー 文句なし満点!だったので、お店を出る時に「沖縄そばの食べ歩きをしてるんですけど、本当においしかったです。」と厨房に声をかけると、オーナー夫妻(実際にそうなのかわかりませんが、そういうことにしておきましょう)の笑顔が返ってきました。
 会計をしながら、オーナー夫人に「お店の名前の『あん』って、何かいわれがあるんですか?」と尋ねてみました。

 「名前が『安里』なのと、安い、安心の『あん』です。」

 那覇から寄り道してでも食べに行く価値があると思います。

所在地:島尻郡与那原町上与那原
電話:090-6862-1772
営業時間:11:00~19:00(ラストオーダー18:45)
定休日:火曜日

北中城村・さーふーふー・護佐丸そば

さーふーふー・護佐丸そば■ さーふーふー ■

 「護佐丸そば」
  800円

 価格の満足度 ★★☆☆☆
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★★★★★
 総合     ★★★★☆

 沖縄暮らし当時から足を運ぼうと思いつつ、なかなか行くことができませんでしたが、ようやく訪問のチャンスができました。Google Mapでリサーチをかけると、観光スポットとして本島中部では外せない北中城の『中村家住宅』からは歩いても数分の距離だったので、レンタカー標準装備のカーナビと『中村家住宅』の道路標識を頼りに、うるま方面から道をたどって難なく目的地に到着。

さーふーふー・外観 お店は県道148号線から数十メートルほど住宅街に入った“すーじぐゎー”にありますが、県道の曲がり角には小さいながらも案内標識が出ていたので、すぐにそれとわかりました。外観はそば家というにはいささか地味で、お店の敷地の中に数台駐車できるスペースがありました。土曜日のお昼時でしたがお客さんは少なく、一組のご家族のご子息が賑やかだったことを除けば、JAZZかクラシックが流れていてもおかしくない落ち着いた雰囲気のお店てす。

さーふーふー・店内 広々と感じるのは天井が高いのと大きくて開放的な窓のせいでしょうか。よく見ると、柱に“鳴きヤモリ”らしき形の装飾が施されていて沖縄だなぁ・・と、久しく耳にしていない「キャーッ、キャッ、キャッキャ・・」という懐かしい声が記憶からよみがえります。賑やかなご子息を避けて奥のテーブルへ行こうとすると、オーナーから「そちらは冷房が弱いので、こちらへどうぞ」と引き戻されてしまいました。

 陣取ったテーブルの窓際に置かれたメニューを手にとると「限定」の文字。その文字に惹かれて、沖縄そばとしてはかなり高めの800円ながらも『護佐丸そば』を注文しました。トッピングが本ソーキ+軟骨ソーキ+三枚肉という“全部入り”の布陣なので、仕方がないのかな~・・。 さーふーふー・テーブル上のメニュー そばの名前になっている『護佐丸』とは、決して船の名前ではありません!沖縄本島に三つの王朝(三山=北山・中山・南山)が鼎立していた時代の中山(ちゅうざん)の人で、統一を果たした『第一尚氏』以降の首里王朝に仕えていたのですが、謀反の嫌疑をかけられて結局は自害した・・という琉球の歴史上の人物です。また、沖縄本島の地域割で「北部・中部・南部」と呼ばれている地域は、おそらくこの三山の版図の区割りをもとにした地域の名称なのだろうと想像しています。

中城高原ホテル予定の廃墟 閑話休題。そばの名前の護佐丸が『さーふーふー』のすぐ近くにある中城城にしばらく居住していたことで、そばに名前が冠されたのでしょう。ちなみにその中城城跡を訪れると、海洋博の頃“中城高原ホテル”として開業するはすが、倒産で工事が中断してそのまま放置された壮大な廃墟が、まだ残されています。なお、護佐丸の“謀反”を今風にいえば“内部通報”したのが阿摩和利(あまわり)という人物ですが、どちらが奸臣でどちらが忠臣だったのかという歴史的な評価は、沖縄では今でも真っ二つに割れています。

 首里王朝正史の「おもろ」には護佐丸が忠臣として評価されているとのことで、どちらかといえば阿摩和利が悪役と見られることが多いのかも。しかし阿摩和利の地元(旧・勝連町だったような・・)から『肝高の阿摩和利』(志の高い阿摩和利)と称される英雄としての評価が広まり、近年は演劇として本土でも上演されるようになって、今年に入って沖縄の小学生劇団が福岡で有料公演をした際にも好評だったとか。

 というわけで『護佐丸そば』。ダシはカツオの香り高く、実に完成度が高いバランスのいい薄味で上品な味と香りです。しかもトッピングはすべて燻しが少し効いた感じで、実によくダシに馴染みます。味付けが濃すぎず甘すぎず辛すぎず・・名脇役に徹した感じで、麺を引き立ててくれます。

さーふーふー・柱の鳴きヤモリ装飾 本ソーキの形は通常の本ソーキとは違いかなり薄めなのですが、護佐丸の剣のように器から突き出していて、特徴的です。麺の量は少なめですが、コシが強くツルツルして弾力もあるいい食感の平角麺で、新しい沖縄そばのお店に多いタイプ。昨今の沖縄そばの人気店の麺は、こういうタイプが主流になってきているような気がします。

 麺もダシも素晴らしいので満点レベルですが、お値段に対して麺の量がいささか少なすぎるようで、コストパフォーマンスがもう少しよければ・・という意味で総合は★4つ。

 ちなみに「さーふーふー」の意味をオーナーに尋ねると、沖縄の言葉で「ほろよいの状態」だそうで、夜は居酒屋として営業しています、とのことでした。

所在地:中頭郡北中城村字大城
電話:098-935-5376
営業時間:11:30~19:30(そば家としての営業、以降は居酒屋タイムで営業)
定休日:火曜日(火曜が祝日の場合は営業して、水曜休み)

うるま市・いしちゃーすば・いしちゃーすば

いしちゃーすば・いしちゃーすば■ いしちゃーすば ■

 「いしちゃーすば」
  650円

 価格の満足度 ★★★☆☆
 麺の満足度  ★☆☆☆☆
 ダシの満足度 ★★★★☆
 総合     ★★☆☆☆

 実に久しぶりの沖縄そば紀行は、前日のありがたい沖縄出張当日から始める予定で、出張先だった浦添と那覇の境あたりのお店を事前リサーチしていました。ところが、汗水流して炎天下の道を地図片手に訪ねてみれば沖縄そば家の常、閉店というか業種変更して、そこにあったのはドーナツ屋さん(;_;) やむなく、沖縄を離れる直前に訪問していた「一方通行」で久しぶりの美味いそば・・・と思って目的地を変更すると、そこで“事件”が待っていました。

 『懐かしいなぁ、何年ぶりの訪問だろう・・』と感慨にふけりつつ、那覇在住当時の徒歩往復最遠記録になった店のドアを開けると、目の前に立っている券売機の前を一人の男性が横切りました。

 『えっ???』

 どこか見覚えがあるその姿にハッとしつつ、とっさにそれが誰に似ていたのか思い出せず、店内を見回した視線の先に、さらに見覚えのある顔が集団になっていました!!0.何秒後に思い出してその皆さんは、いつも福岡で会っている職場関係者たち。でも、何でこんなところに食事に来てるわけ??と思っていると、先方の皆さんも私の姿に気がつき、私が感じた以上に『なんで、あんたがここにいるわけ?』と思ったらしく、瞬時“固まって”いる様子でした。

 何でも、出張先の事務所の担当者が、お昼時に出張者があるので近くで昼を食べられるお店をネットでリサーチしたらヒットしたのだそうですが、先客の皆さんからの「なぜここを知ってたのか?」の問いには、「一度、空港近くから歩いて来たことがあるので。」とお返事するしかありませんね~・・・。

いしちゃーすば・外観 脱線脱線(^^;。スタートから予定外の事件だったので、翌日出直しで中部方面のそば屋にターゲットに回って訪問したのが、こちら『いしちゃーすば』です。那覇の国際通りに『いしちゃー家』という店があり、4年近く前の2007年12月に訪問していますが、こちらのお店とはどうも関係なさそうです。ちなみに『いしちゃー』とは、お店の所在地が合併してうるま市になる以前の石川市(いしかわ)の発音表記だとか。

いしちゃーすば・店内壁のメニュー札 さて、壁に掲げられたメニュー札では看板商品らしき『いしちゃーすば』に興味を惹かれ注文して待つ間、地元の方が麺を買いに来ていたので、これはなかなかいいかも・・と思っていたのですが・・・。運ばれてきた『いしちゃーすば』のトッピングは、てびち+軟骨ソーキ+三枚肉各1片にカマボコスライス2枚のフル装備仕様。麺はストレート系の平角麺で、ダシはあっりした感じのようです。いただきます!

 まず麺はコシが弱い感じで、平角麺がこうなると、あたかもカップ麺のようなパサついたモソモソ感がつきまといます。私はこれが苦手。もとよりカップ麺は、一度食べたら麺のあまりの食感に二度と食べようと思わないシロモノですが、その麺の記憶は鮮明な苦手意識とともに印象に焼きついているので、そいつがフラッシュバックしてしまいました。

いしちゃーすば・店内 反面、ダシはあっさり系で人工的作為感がなく、上品な感じがしました。残念なのは、トッピングの味付けが濃い傾向にあるので、薄味上品系のダシと馴染まない感じがあることでしょうか。

 価格は標準的なところだと思いますが、本当に久しぶりのすばゆえ、評価はブレているかもしれずアンバランスな評価になりました。『亀浜』の麺や『けんぱーのすば家』的な沖縄そばが好きな方には、たまらない味かもしれません。

所在地:うるま市石川曙2丁目
電話:090-7296-9691
営業時間:11:00~20:00

2011年1月24日月曜日

豊見城市・名嘉地そば・軟骨ソーキそば

名嘉地そば・軟骨ソーキそば■ 名嘉地そば ■
 「軟骨ソーキそば(大)」
  700円

 価格の満足度 ★★☆☆☆
 麺の満足度  ★★★★☆
 ダシの満足度 ★★★☆☆
 総合     ★★☆☆☆

 レンタカー返却まで少し時間があったので豊見城方面への国道を進み、糸満方面へ曲がる角にさしかかると、ここにもありました、以前から気になっていたそば家さんが。かなり広めの店舗に車もよく停まっていて、どんなお店だろうかと気になってはいたものの、なかなかこちらまで足を伸ばす機会がないまま未訪店になっていたので、『我部祖河食堂げんじやー』が幸いにも量少なめだったので入ってみることに。

名嘉地そば・外観 店の横にある駐車場はきょうも車が一杯で、タクシーも停まっています。こういうお店は期待していいのかも・・と店内に入ってとみると、テーブル上には片付けられていない食器があちこち残されたまま、しかも食べ残しがドッサリだったりで、見ただけで食欲が半減しそう。片付けまで手が回り切っていないのは店員が少ないせいなのでしょうか。

 とにかく、空席のテーブル上には軒並み食後の食器が放置されたままだったので、やむなく入口近くのカウンター席に座り、水を運んで来た店員さんに目の前と隣席の片付けをお願いして、やっと着席。これだけで★1つ減点だよなぁ・・・(-_-)

 さて注文・・とメニューを見ると、そばのサイズは軒並み「特」と「大」ばかり。「中」サイズがあるのは『沖縄そば』だけだったので、店員さんに他のそばにも「中」がないかと尋ねると「やってません」とのこと。おまけに、セットメニューにはそばにじゅーしーやトンカツがセットされた、ものすごくお腹に溜まりそうなボリュームのものが多いようです。お店が人気の理由は、このボリューム感にあるのかもしれません。

 「大」くらいなら何とか食べられそうだったので、看板商品とおぼしき『名嘉地そば』か、好みの『軟骨ソーキそば』にしようかと迷ったのですが、メニューの写真では『軟骨ソーキそば』の方が食欲をそそられたので、そちらに。但し、「大」サイズとはいえ700円とはかなり高めの価格設定。別メニューの『本ソーキそば』とも同価格なので、本ソーキが軟骨ソーキより高いのが常の相場から見ると例外的です。空港や各社レンタカー営業所にも近いロケーションがそうさせるのでしようか?

 ダシはトンコツ系か、そこそこコクはあるものの無難にまとまった感じの方が強く、スッキリと切れる感じが少し不足して後に残る感じもあります。平角麺は割とコシがありモチッとした食感もしていい感じです。軟骨ソーキはよく麺やダシと馴染んで臭みもなくボリュームも感じられるもの。

 全体としての印象は、味は平均でじょーとー、ボリューム感で満足したいという皆さんご用達の大衆食堂のそば、といったところでしょうか。盛りはいいながらもそばとしてのお値段は高め、中サイズのリクエストに柔軟対応なく片付け遅れの印象もあって厳しめながら、総合★2つです。

所在地:豊見城市名嘉地
定休日:無休
営業時間:11:00~22:00(ラストオーダー 21:00)

那覇市・我部祖河食堂げんじやー・なんこつソーキそば

我部祖河食堂げんじやー・なんこつソーキそば■ 我部祖河食堂げんじやー ■
 「なんこつソーキそば」
  390円

 価格の満足度 ★★★★☆
 麺の満足度  ★★★★☆
 ダシの満足度 ★★★☆☆
 総合     ★★★★☆

 毎日昼休みに足繁く通い詰め、8テナントの全ての沖縄そばメニューを食べ尽くした、今はなき『沖縄そば博物館』(現在は豊見城市の豊崎ライフスタイルセンター:通称 TOMITON に『沖縄そば博』として移転営業中)があった三越隣のゼファー那覇タワー前を通りかかると、有料駐車場の一角に『我部祖河食堂』の看板が掲げられた仮設小屋(?)風の建物を発見。

我部祖河食堂げんじやー・外観 これはぜひ探訪せねばなるまいと車をその駐車場に預け、いざ我部祖河食堂へ・・・と店先に行くと下がる暖簾にはなぜか「げんじやー」という屋号が染め抜かれています。何だろう??と思いつつドアを開ければ、カウンター席5つほどのかなり狭いお店です。壁やカウンターに貼られたお店の由来によれば、不況の時代に低価格で我部祖河食堂メニューを味わってもらうための新しい試みのアンテナショップに、我部祖河食堂を創業者の金城家の屋号「げんじやー」を冠したとのことですが、創業者のご夫妻は、名護市の我部祖河食堂本店に併設の民宿を切り回して、現在もご健在のようです。

我部祖河食堂げんじやー・店内 本ソーキでは低価格には無理があるとみえ、壁に貼られたメニューによると低価格メニューのトッピングは、三枚肉、軟骨ソーキ、茹で野菜の三種類。カマボコとネギだけ?らしい「沖縄そば」が最低価格290円です。但し低価格メニューだけではなく、『我部祖河食堂』他店の通常価格メニュー『我部祖河そば』や『元祖ソーキそば』も、もちろん味わえます。

 本日は、低価格戦略のアンテナショップというからにはお手並み拝見ということにして、390円の『なんこつソーキそば』を注文しました。軟骨ソーキのトッピングで低価格といえば、何といっても『いなか(田舎)』チェーンの350円が際立っていますから、比較してみたい気持ちもありました。

我部祖河食堂げんじやー・お店の由来 待つ間、目の前に貼られているお店の由来を目で追っていると、1月24日にオープンと書いてあります。『え?1月24日って、きょうじゃなかったっけ??』本日オープンにしてはどこにもそんな雰囲気は感じられませんし、新規開店日にはつきものの店員さんの不慣れな感じも全くないので、よく読んでみると『平成22年1月24日に・・・』と書いてありました。本日はちょうど開店一周年のアニバーサリーディ訪店だったのですが、何事もなく日常の雰囲気のまま淡々と時が流れておりました(^^;。

 390円の『なんこつソーキそば』登場。麺はやや太めで少し縮れも入った平角麺は確かに我部祖河のそれで、モチモチした感じはあるのですが、気持ち『締まり感』が不足しているような。一度茹でてからサラダ油に絡めた取り置きておくのが沖縄そばの一般的なスタイルながらも、もう少し締まった感じが欲しいと思いました。

 課題はトッピングの軟骨ソーキ。軟骨ソーキには泥臭いような生臭さが伴う場合があり、その生臭みが噛んだ時に鼻を抜けて感じられることがあるのです。きっとその臭みを感じさせないためトロトロ軟骨になるまで圧力鍋で煮込んだり、炙りで臭みを消したりという工夫をするのでしょうが、『げんじやー』に限らず我部祖河食堂の軟骨ソーキは、この臭みを感じる頻度が多いような気がしています。ちなみに350円の『いなか(田舎)』各店でも、こういう感じの軟骨ソーキに時々お目にかかりますので、軟骨ソーキとして使う部位には価格相当の何かの違いがあるのかもしれません。

 ダシは、もう少し味わいの深みが欲しいと思うモノ足りなさと、食後の口中に甘くネトついたような残りを少し感じます。

 そうはいってもさすがは我部祖河さん。通常は『半そば』ほどの量ながらも、それなりの完成度があってよくまとまった味で、総合は★4つ。ちなみに価格の満足度が★4つなのは、350円の『いなか』のボリューム感にはいま一つ・・という印象だったためです。とはいえ『いなか』が宮古そば、『げんじやー』は名護の麺で、麺の好みによって低価格のお店を選択できる幅が広がったのはありがたいことです。

所在地:那覇市牧志2丁目
営業時間:11:00~22:00(無休)
URL:http://gabusokasoba.com/AboutStore/shopinfo_genjiya.html

2011年1月23日日曜日

名護市・花すば・花すば(中)

花すば・花すば(中)■ 花すば ■
 「花すば(中)」
  600円

 価格の満足度 ★★★★☆
 麺の満足度  ★★★☆☆
 ダシの満足度 ★★★☆☆
 総合     ★★★☆☆

 今帰仁村の運天からすぐ近くに見える同じ今帰仁村の古宇利島へ渡るため、これまでは名護市の屋我地島を経由する遠回りをしていたのですが、つい最近、運天からその屋我地島へ『ワルミ大橋』と命名された新しい橋が完成し、新たな観光周遊ルートができあがりました。

花すば・外観 そのルートをまず走ってみようと、名護側から屋我地島へこれまであったルートで渡り、古宇利島への道をあえて外れて南岸を回る道に入り込み、屋我地の中心部を通りすぎたところ、突然予期せぬ『沖縄そば』の幟。『わっ!こんなところに!?』と、そば幟に条件反射するように車をUターンさせ、空き地のような駐車場に停車しました。

 コンテナのような四角い箱状の店舗の外装というか塗装は、何だかおどろおどろしい龍の絵が描かれ、さながらトラック野郎のデコのよう。もしやオーナーは運送業界のご出身??なのかもしれません。

花すば・水字貝 中はまだ新しい感じのお店で、入口ドアの上には沖縄らしく魔除けの水字貝飾られています。メニューは至ってシンプルで『花すば』の大~小の3サイズと、じゅーしーもセットになったメニューのみ。L字型をしたカウンターの短辺の一番端に陣取り店内の様子を見廻すと、目の前のカウンターにはパンが袋に入って積まれています。何やら自家製のパンも販売している様子で、これはなかなか、オーナーのこだわりがあるのかも。

 『まる』でまるそばを食してからさほど時間が過ぎていないので、注文は無理をせずに『花すば』の中にしました。斜め後方にはTVが置かれ、静かな屋我地島の時間と雰囲気にはいささか似つかわしくない、賑やで忙しないバラエティ番組の音声だけが、静かな店内に響きます。そのTVの喧騒が気になって振り返っていると、オーナー殿は、客がTVを見たがっていると勘違いをしたのか、画面を私の方へ向けるためわざわざ厨房から出てきてくれました(^^;アリガトサン(;_;)

 午後2時を回った時間帯ながら、『花すば』を待つ間に地元の方が次々にご来店。なるほど、近所に飲食店が見当たらない島にあっては貴重な外食店なのかもしれません。

花すば・店内 そうこうするうち『花すば(中)』が運ばれてきました。大きめの本ソーキ2個と厚めの三枚肉1片がトッピングされ、なかなかのボリューム感。さて、お味は・・・・トッピングのソーキと三枚肉の味は主張が強過ぎることなく、麺にもダシにもよく馴染んでいます。麺は太めの平角麺で、モチッとした粘りも感じられます。ただ、『まる』や『やまや』の麺とは少し違いツルツル感が先に感覚に訴えてくる感じがして、欲をいえばもう少しコシの強さが欲しいところ。

 ダシは合わせ系のように感じますが、よくできた濃縮ダシに似た優等生的な仕上がりで、口に含むと後に残るものがあってスッキリとは切れず?の印象を受けました。というわけで、特にダシの残りがある点では総合★3つとしましたが、★3つ半というのが実感です。いずれにしろ、とにかくこの地でそば家を営む心意気とコストパフォーマンスには敬意を表したいです。

花すば・店内壁のメニュー札 新しい『ワルミ大橋』は沖縄には珍しく海上数十メートルの高さがあることと(瀬底大橋もあるんだけどなぁ)、見下ろすワルミ海峡がエメラルドブルーではなく本土のダム湖のような緑系の色ゆえか、橋の上に停車して海を見下ろす人々で常にごった返し、そこだけが混雑しているようです。

 『花すば』は、その観光の皆さんを当て込んだのか、古宇利島へ渡るルート沿いではなく、あえてワルミ大橋への新しいルート沿いを選んで、昨年(2010年)オープンしたお店のようです。

所在地:名護市我部(屋我地島)
営業時間:11:30~売切れまで(水曜休)

名護市・まる・まるそば

まる・まるそば(中盛)■ まる ■
 「まるそば(中盛)」
  700円

 価格の満足度 ★★★☆☆
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★★★★☆
 総合     ★★★★☆

 名護市街地の旧道を抜ける本部方面への県道を走ってゆく途中、曲がらなくてはらならい交差点をうっかり通り過ぎて、突然目に入った「そば」幟。Uターンして停車すると赤瓦の民家のようで間口が狭いお店のため駐車場がわかりません。よく見れば、門を入った敷地に車が1台やっと通り抜けられるくらいの通路があり、その奥に駐車場ありと看板が出ています。

まる・外観 民家の裏庭のような駐車場に車を置いて玄関へ戻ると、『お休み処 まる』の赤い暖簾が下げられていました。裏通りに面した民家を利用したお店ゆえ、落ち着いた静かな雰囲気ですが、入ってびっくり。昭和40年代のステレオ・スピーカーや古いレジスターがあったり、しんせい40円のたばこの定価表が掲げてあったり。このお値段は昭和30年代後半あたりでしょうか。

まる・レトロなコレクションの展示 一部屋はコレクションの展示にあてられ、アニメ本やミニカーにフィギュア、レトロな玩具のコレクションがどっさり展示されています。巨人の星やサザエさんに仮面ライダー、はては「のらくろ」グッズまで、その世代の皆さんにはたまらない郷愁を感じさせてくれそうな展示を、そばを待つ間、しばし眺めて楽しむことができました。懐かしき喫茶店のビニール張りソファー風の座席とテーブルも、レトロが好みのオーナーの趣向なのでしょう。

まる・じゃじゃ丸麺の貼り紙 『じゃじゃ丸麺』というタレなしの冷麺も面白そうでしたが、暖かいそばメニューは三枚肉とソーキが両方載っている『まるそば』一本。中盛を注文して待ちます。お昼の時間帯を少し過ぎた頃か、入った時に先客はいませんでしたが、待つ間に次々にお客さんが上がり込んできました。

 さて『まるそば』。ダシは合わせ系でしょうか、クセがなく強い個性もないバランスがとれた優等生的な味。やや塩分は濃いめですが後に残るものはなく、切れはいいダシです。『やまや』のそれに似た太めでやや縮た麺は、モチモチ感とコシの粘りもあってこれもまた好きなタイプですが、中盛としても麺はやや少なめの印象。

まる・店内 トッピングは三枚肉とソーキなのですが、中盛では三枚肉が3片とソーキが1片でした。それぞれ味はダシによく馴染んでいます。価格対比ではやや割高感があるような気がして総合は★一つ減ですが、地元の方が次々に食べに来られるのは、その人気ゆえでしょう。名護のそば家さんはレベルが高くて、うれしい限りです。

所在地:名護市大南2丁目
定休:火曜、第3水曜
営業時間:11:00~売切れまで