「沖縄そば」
550円
価格の満足度 ★★★★★
麺の満足度 ★★★★☆
ダシの満足度 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆
いつものようにお昼前に那覇空港に到着し、ホテルに荷物を置き身軽になってから、今回の沖縄そば探訪を始めました。小禄地区はかつて近くに居住していたこともあり、ほぼ歩き尽くしているのですが、消長が激しい沖縄そば家業界の常として、開店・閉店でお店マップが変わるのは毎度のこと。今回も事前リサーチをかけると、小禄地区に未訪問店を二軒見つけたので、まず気になる『伊麺しょり』が最初のターゲット。
「いめんしょり」とは、本部港からフェリーで30分の伊江島の言葉で「ようこそ」というニュアンスで、伊江島のフェリーターミナルに海から向かうと、この言葉が切り文字の看板だったか、建物に描かれているくらいで、「めんそーれ」(本島)「んみゃーち」(宮古)と並んで、ポピュラーな言葉です。「めんそーれ」→ Mensohre → Mienshorie → 'mienshori → Imenshori「いめんしょり」と変化すれば同系列の言葉でしょうか。沖縄で「え」行が「い」行に変わるのは、ごく普通のことですし。もちろん「伊」は伊江島、「麺」はそばにかけた屋号。沖縄そば、宮古そば、八重山そば・・島ごとにそばがありながらも、伊江そばというカテゴリがないのはいささか残念ですが。
豚の丸焼き屋さんの前で横断歩道を渡って海軍壕方面への県道に入り、ボウリング場のある交差点から「とよみ大橋」の方に曲がると、目標にしていた『和風亭』の大きな屋根が見えてきます。たしか『伊麺しょり』はその裏の道に面しているはず。回り込んでみると、少々ひっそりとした感じのお店の前に幟が立っていました。
玄関脇には伊江島観光の幟も立っていて、オーナーが伊江島出身の方であるのは間違いないでしょう。伊江島に仕事でたびたび通っていた頃の記憶を辿ると、いろいろな場所や人の記憶が蘇ります。小さな島なのに米軍用地が3割ほどの面積を占め、民間・軍用・廃止(道路代わり)の滑走路が3本も並らび、中央の城山(ぐすくやま)は米軍の艦砲射撃で山の形が変わったと言われるほどの戦闘が行われた地なのです。
続いて麺・・お、生麺ではないですか!しかも麺の太さにバラつきがあって、製麺所の麺ではなくこれも自家製の手打ちなのでしょうか。生麺らしいツルツル感のある平角麺ですが、私の好みではやや茹で過ぎのような感じがして★4つ。いずれにしても、手塩ならぬ、てぃーあんだーの味わい・・・と思いきや、ダシはごく平均的な味のような気がして、改めてすすってみました。
うーむ・・・もしやダシだけは既製品?あるいは私の舌がどうかしてる?実は、今回の沖縄訪問直前にスープ付き沖縄そば生麺が生協の配達で届き、食べたばかり。そのスープの味とあまりに似ていたので・・・。もちろん、化学調味料不使用の天然素材ダシを使った濃縮スープで、口にまとわりつくように残る独特の感じは全くなく、変に甘いような感じもなく、いいダシなのですが。このダシも平均的過ぎて個性や主張が薄い印象。それとて完成度は高く欠点もないので、ダシは★3つ(4つでもいいのかもなぁ)
食べ終えてから、オーナーに伊江島のご出身ですかと尋ねると、そうですとのお返事。お店は5年前(2010年)の6月からやっているそうで、昼は、夜の仕込みに集中したいのでメニューを限っているのだとか。5年半の間、人通りが少なそうなこの地でお店が続いているのは、やはりオーナーの熱意を感じ取っている常連さんたちが、きっと大勢いるからなのだろうなと思いながら、お店を後にしました。
所在地:那覇市小禄1丁目4-25
電話:098-857-3388
営業時間:11:30~14:30,17:30~24:00
定休日:不定休
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