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2013年9月26日木曜日

熊本市・ぬちぐすい[草葉町]・沖縄ソーキそば

ぬちぐすい[草葉町]・沖縄ソーキそば ■ ぬちぐすい[草葉町] ■

 「沖縄ソーキそば」
  680円

 価格の満足度 ★★★☆☆
 麺の満足度  ★★★★☆
 ダシの満足度 ★★★★☆
 総合     ★★★★☆

 かつて熊本市役所裏に同名の沖縄料理店がありました。しかし、2009年7月に訪れ絶品の沖縄そばを発見して喜んだのも束の間、いつもお客さんが少ないのでひそかに危惧していたとおり、閉店してしまったのでした。開店祝いで、オーナーや店員さんにオトーリ回してあげたのに・・。

 ところが最近、同屋号の沖縄料理店を熊本市内中心部で発見し、おまけにソーキそば幟まで見たからには、仕事帰りに必ず立ち寄ると心に決め訪店することに。お店があるのは、白川公園の横を通る国道3号線にかかる歩道橋の少し南から、上通りの方へ入ってすぐ日本基督教団の教会の向かいあたり。水道町のバス停で乗り換えるバスの待ち時間がかなりあったので、その間の訪店です。

ぬちぐすい[草葉町]・外観 この季節の九州なら夕方まだ明るい18時少し前ですが、お店はもう夜の部開始で定番のオリオンビールちょうちんに灯がともっていました。さすがに先客はなく、長いカウンターの中ほどに一人座ってメニューを開くと、居酒屋メニューに混じって『沖縄ソーキそば』が、唯一のそばメニューとして載っていました。「めん類」のジャンルには他に2品あるのですが、どちらも焼きそばなのです。

 ちょうど開店5周年555円セットのキャンペーン期間中で、オリオン生ビール(中)1杯と好みのチャンプルー一品を味わえるってので(^^;、仕事帰りのいい時間にもちろん見逃さすことなく追加注文し、フーチャンプルーをリクエストしたら、オーナーから「お客さん、沖縄にいらしたことあるんですか?」と一言。フーチャンプルーを普通に注文したので、そう思ったのだそうで。

ぬちぐすい[草葉町]・店内カウンター 4年近く那覇に住み、それ以来沖縄には年に3回ほど毎年欠かさず足を運び、沖縄そばめぐりの食べ歩きをしていることから、話が始まりました。オーナーは浦添のご出身ながら熊本在住は30年になるのだとか。浦添の『高江洲そば』はお薦めということで意気投合、コクがあるダシと絶妙な軟骨ソーキを思い出し、懐かしい限りでした。

 市役所裏の『ぬちぐすい』が閉店したので屋号を譲ってもらい、麺も初代『ぬちぐすい』のレシピを使い熊本で製麺しているのだそうで「ちょっと期待してくださいね(^^)」との言は、自信があるのでしょう。確かに生麺タイプの初代『ぬちぐすい』の麺は、まさかこんなに上質の麺に熊本でお目にかかれるとは思いもよらなかったレベルのものでしたし、市役所裏のオーナーも「麺には自信がある」と言っていたのでした。

 間もなく「お待たせしました」と出てきたのは、軟骨そば。沖縄県外で『沖縄そば』という呼び方は、沖縄での狭義の『沖縄そば』(三枚肉そば)『軟骨そば』『ソーキそば』を総称するうえ、その違いもほとんど認識されていないので、やむを得ないところでしょう。惜しいことには紅ショウガが載せられていたので、ダシに味が移らないうちに急いで取り除きました。

ぬちぐすい[草葉町]・店内の泡盛群 麺はやや透明感がある生麺タイプで、ストレート系中太の角麺。コシといい歯ざわりがありました。市役所裏のレシピを再現しているという言葉どおり、かなりいい水準だと思いますが、ストレート系ゆえに薄味系のダシとの絡みに少々物足りさを感じてしまったのでした。満点にあと少しの★4つ。

 どこかにこういうタイプの麺があった・・と記憶に蘇ったのは、牧志のマックスバリュの2階にあった(現在はなくなっています)『美ら花』の麺。とてもよく似ている感じです。『美ら花』のご本家は名護市幸喜の58号線沿いに現存していますが、未訪店なので、牧志にあった支店(だったと思います)と同じ麺なのかは未確認ですが。

 ダシは薄味仕上げられて後に残るものも少ない上品な出来栄えですが、平均的にバランスよく仕上がったこのタイプ、きっと天然素材系の濃縮ダシではないかと思いました。いや、最近の濃縮ダシって実によく研究されて完成度も高いのです。★4つ。トッピングは軟骨ソーキ2片と刻み卵焼き、刻み青ねぎで、中央に紅ショウガがあると確かに彩りはいい感じがするものの、見た目よりも味を優先すれば、紅ショウガはオプションにして欲しいものです。ラーメンのコショウもおなじですね。

ぬちぐすい[草葉町]・メニュー 軟骨ソーキは自家製なのでしょうか、沖ハムやホーメルが出しているものより軟骨が柔らかい感じで、骨入れの小皿が添えられていましたが、必要ありません。骨まで味わえる軟骨ソーキってほんとにおいしいです。555円セットのフーチャンプルーとオリオンの生ビールも味わいながら久しぶりに堪能できた沖縄そばは、麺の完成度の高さがうれしく、総合は★5にあと少しの4つ。お値段680円はこのご時世ですから、沖縄でも平均的なところかもしれません。『田舎』はまだ350円で頑張っているのでしょうけれど。

 棚に並んだ泡盛を見てつい注文したくなる衝動をこらえているうちに時間切れで、白川公園のバス停に向かうべくお店を出ると、まだ外には明るさが残っていました。

所在地:熊本市中央区草葉町2-25
電話:096-327-5239
営業時間:11:30~14:00、17:00~翌 1:00頃
定休日:不定休(日曜休になっているサイトあり)

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