■ 旧「さくら家」跡 ■
沖縄そばの歴史を遡る時に、決して忘れてはならないお店があります。それが首里に約10年前まであった「さくら家」です。戦後の復興期、結婚していながら旦那さんが戦死して、生存して残った女性たちは生活の糧として配給品だったかもしれない小麦粉を使って麺を打ち、そば屋さんを始めたと言われています。
そのルーツのあるのが「さくら家」。お店の跡がまだ現存していると聞き、訪れてみました。
観光客もよく通る、儀保駅から龍潭通り~首里城方面に上がる細い道に、その建物はありました。っていうか、私ももう何度もこの道は歩いていたのですが、まさかここにそんな大切なスポットがあっとも知らず、「さくら家」のことも、そば行脚を始めるまでは知らずにいたのでした。
まだ「沖産業」のラベルが貼られたガスメーターが残っていました。99年まで有効の検査証が貼られたメーターは、5立方メートルと648リットルで止まっていました。もちろんプロパンガスのボンベは8年前に外されたまま、黒いホースが垂れ下がっていました。
お店だった建物は、坂になっている道路の法面沿いの少し低いところにあるのですが、道路側には水を貯めていたらしいコンクリート製のタンクにツル性の植物がツルを伸ばし葉を拡げて茂っていました。
ひっそりと佇んで「沖縄そば」の歴史を物語っている建物ですが、足を止めて見る観光客は誰もいない、記憶から消えかかっている存在のようです。ある意味では「文化遺産」の建物です。
所在地:那覇市首里当蔵町2丁目
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2007年11月18日日曜日
【番外】那覇市・旧さくら家・店舗跡
投稿者 Village-Organizer 時刻: 20:40
ラベル: 那覇市首里当蔵町2丁目, 閉店
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