名護市・八重食堂・三枚肉そば

■　八重食堂　■
　「三枚肉そば（小）」
　　４５０円

　価格の満足度：★★★★☆
　麺の満足度　：★★★★☆
　ダシの満足度：★★★☆☆
　総合　　　　：★★★★☆

　夜の社交街の居酒屋やスナックの看板が並ぶ一角にあって、堂々と大衆食堂の王道をゆき、昼間も営業している貴重なお店です。お店の駐車場がないので、いきおい昼間はドアを閉ざすスナック・雑居ビル前に路上駐車せざるをえないのか、片側に車がズラリと停まっています。その路地を１００メートルほど南下した先には、アーケード街の屋根が見えていました。

　店内に入ると、「きしもと食堂」とは対照的に地元の皆さんが数名、午後のおやつ？か遅いお昼の「そば」をすすっていました。うれしいなあ、この静かで落ち着いた雰囲気が(^^)。

　こちらもメニューはシンプルです。「三枚肉そば」と「ソーキそば」にそれぞれ大と小があるだけ。それから那覇のそばだと「ソーキそば」＞「三枚肉そば」というお値段付けがほとんどですが、こちらでは同一価格です。

　さてさて、運ばれてきた「三枚肉そば」の麺はもちろん、名護そばの一大特徴である平麺で、トッピングには照りよく煮込まれた三枚肉が４片も乗っています。しかし・・・ダシが入っていない？？と思うや、一緒にヤカンがテーブルに置かれて、「ダシはご自分で次いでくださいね。」と。

　おお、これがうわさに聞く、ダシをヤカンから自分で注ぐスタイルのそば。那覇の「高良食堂」もそうだったらしいのですが、移転後に食べた「ゆしどうふそば」と「ソーキそば」のどちらも、『ダシはヤカンから』のスタイルではありませんでした。

　そのダシは醤油の色が全くついていません。完全に塩ベースのようでこれは初めての経験。多少は醤油が入る塩主体のダシでも滅多にお目にかかりませんが、完全に塩一本という、これはこれでおいしいです。醤油が入らないせいか変わった味に感じたので、ダシを尋ねてみると、トンコツ＋鶏＋カツオ＋昆布だと教えてくれました。

　昆布と鶏でコクのある感じを出そうとしているのでしょうか。鶏臭さはほとんど感じませんが、少し冷めたダシを口に含むと「鶏が入っていると言われれば、そうかな？」というくらいでした。ただ率直なところ、塩分は醤油なしで塩だけ（肉から多少は出るとしても）というダシは、何となく単調で深みがないようにも感じました。

　きしめんのような平麺はコシが思った以上に強くて、なかなかいい線を行っていると思います。量は、小のサイズながらも那覇市内で量が少ない店の並以上はあるでしょう。

　総合ではダシの評価に迷うところながらも、オリジナリティあるそのダシと三枚肉のおいしさと枚数(^^;に敬意を表し、★も三枚肉の数と同じ４つというとで。

所在地：名護市城１丁目

Ｐ．Ｓ．高良食堂のヤカン入りダシに触れましたが、先日その「高良食堂」跡地の前を通りかかると、何やら基礎工事が始まっていました。ひょっとして「高良食堂」の新店舗建設が始まったのか？と建築確認証を探したものの見当たらず・・。いずれまた足を運んで確認しないと。

Ｐ．Ｓ.２ 旧・高良食堂跡地にはで「高良氏店舗兼共同住宅建築工事」の看板が掲げられた、三階建ての建物が建設中でした。（２００８年３月１１日現在）