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2009年7月11日土曜日

【閉店】熊本市・ぬちぐすい・軟骨ソーキそば

ぬちぐすい・軟骨ソーキそば■ ぬちぐすい ■

 「軟骨ソーキそば(大)」
  750円

 価格の満足度 ★★★★★
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★★★★★
 総合     ★★★★★

 正直なところ、沖縄県外で『ある水準』以上の沖縄そばを食べることなど夢のまた夢、と思っていたのですが、その思いをいい意味で覆される『そば』に遭遇しました。

 仕事で市内へ出かけ、ランチタイムは熊本ラーメンと決めていたところで、下通アーケード街にポツンと『沖縄そば』の幟を携え、かりゆしウェア姿で佇むアルバイトの若者を発見した時の驚きときたらありません。思わず『お店はどこですか?』と尋ね、市役所裏手の小さなビルの2階にお店があることを確認し、昼は初志貫徹で熊本ラーメンを食べ、仕事帰りに立ち寄ったのが最初でした。

 夜の居酒屋モードが本業のお店ゆえ泡盛と沖縄料理を堪能しながら、昼間、そば幟をつられてフラフラと店を探しに来たことをオーナーに伝えると、

 「実は、そばにはちょっと自信あるんです。」

ぬちぐすい・店内テーブル席 おっしゃ~、その言葉を聞いた以上はもう血が騒いで止まりません。すぐにそばを注文、そしてびっくり!生麺じゃないですかぃ~お兄さん!!

 沖縄に10年間住み、沖縄そばの真髄を体得してきたという若いオーナーは、なんと熊本の地で、自家製の生麺&自家製の無化調ダシで沖縄そばを出しているのです。こらぁ、うったまがった~!!あまりのうまさに、休日に出直して食べに行くことに。

 雨の中お店に到着、軟骨ソーキそばの大を注文すると登場したのは、薄い卵焼きに麺が覆われ、ソーキは別皿盛りになっているそばでした。どこかで記憶にあるのは、沖縄を離れる直前に食べた、那覇市大道の『いしぐふーわらべ』のそば。オーナーのお話では確かに『いしぐふー』を意識したそばのようですが、具志の『いしぐふー』は超えた自信があるとのこと。

ぬちぐすい・メニュー 残念ながら具志の『いしぐふー』は土日祝日休業で、しかも一日限定100食、市街地からはかなり離れた豊見城市との境近くというわけで、とうとう足を運べなかっただけに、次回の沖縄訪問ではぜひ比較してみたいものです。

 一度茹でてサラダ油を絡めたあと置いてはいない『生麺』ゆえ、シコシコツルツルとした硬めの張りがある食感は、もうたまらない(^^)ほど好みです。同じ生麺でも『与那原家』『与那原Ⅱ』のような平角麺ではなく、『美ら花』のストレート系角麺でもなく、少し縮れが入ってダシが絡みやすい角麺は、やはり『いしぐふー』の麺が一番近いような気がします。

 ダシはあっさり薄味でクセがなく残るものも全くない、少し物足りなささえ感じてしまう上品で澄んだもの。トンコツ+カツオの合わせダシ系だと思いますが、あっさりに徹するならあと少しカツオが効いていてもいいのかもしれません。しかし完成度は高いバランスの取れた上品なダシです。

ぬちぐすい・店内カウンター席 軟骨ソーキもよく煮込まれて、しかも軟骨部分の割足が少ないいい部位を使っているので、軟骨をゴリゴリと噛み砕くことは全くなく、トロトロっととろけてしまいそうで、いい味です。別皿盛りにしているのはあっさり薄味のダシの持ち味を相殺してしまうからなのでしょう。これがもしトッピングされていたら、バランスが悪くなってしまうかもしれません。ただし逆に、ダシに多少のコクが加わりむしろいいのでは、という考え方もできるかもしれません。感じ方は人それぞれでしょうけれど。

 ともあれ、私の好みでは沖縄でも十指に入ろうかというレベルの沖縄そばを、熊本にいながらにして味わえる、こんなに幸せなことがありましょうか、ということで全項目満点\(^o^)/

 ぜひこの地で長く営業を続けて欲しいものですが、逆に頑張り過ぎてコスト割れしてヘタらないか、心配でたまらなくなりそうなお店です。なお、最初の居酒屋モードに訪れた折り、オーナーと店員の女性の方に開店お祝いのオトーリを回してきました(^^;

2010/11/14追記 閉店!無念の閉店です。那覇市具志3丁目の『いしぐふー』の記事にコメントをいただいた方から『閉店』の情報があり、現地を確認したところ、別のお店が入っていました・・・。あ~あ、せっかく本格的な生麺の沖縄そばを、ヤマトで食べられたのに・・・。

元・所在地:熊本市手取本町

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