【閉店】 福岡市・琉球・ソーキそば

■　琉球　■
　「ソーキそば」
　　７００円

　価格の満足度　★☆☆☆☆
　麺の満足度　　☆☆☆☆☆
　ダシの満足度　★☆☆☆☆
　総合　　　　　★☆☆☆☆

　福岡市内で昼に沖縄そばが食べられる唯一のお店（のはず）だった、大正通りの「たーちまやぁ」が昼の営業をやめてしまった後、昼間は「沖縄そば」の空白が続いていた福岡ですが、つい最近、バスで博多駅から住吉通りを薬院駅方面へ向かい、車窓から外を眺めていた時、天神から南下する渡辺通りとの交差点にある『ホテル・ニューオータニ』の前に、『沖縄そば』『ソーキそば』の幟がはためいているを発見した時の驚きときたら！！

　平日の午後でないと足せない急用ができて午後半日仕事を休んだこの日、用事を済ませた後に矢も盾もたまらず、いつものように歩いて天神から渡辺通りを南下すると、訪れたその地点には１５日が本番の山笠が展示されていました。

　しばし絢爛豪華な山笠に見とれつつも、『いやいや、目的は山笠じゃなくて、そば！』

　記憶に残っていたイメージの幟を探すと、ありました！ホテルニューオータニの隣にある、『サンセルコ』というビルの地下の飲食街にお店があるようなので、地下街への階段を降りました。

　時間帯が午後４時を過ぎていたせいもあるのでしょうか、地下飲食店街には人っ子一人いません。その一角にある『ゴールド免許センター』だけには人影がありましたが、あとはシャッターが閉まった店あり、人の気配がない店あり。ほんとにここに店があるのか心配になっていると、また案内の矢印に『ソーキそば』の幟が道案内。

　地下は複雑に入り組んだ構造になっていて、あちこち迷った末にようやく『琉球』という看板を、ずいぶん奥まった場所に発見しました。確かに店内の照明はついているので営業中なのでしょう。開いたままのドアから店内に入ると、厨房側と窓側にカウンターがあるだけのお店では、厨房に立つ若主人とその父親らしき男性の二人が仕込みをし、カウンターでは若主人の幼いご子息が食事中でした。

　かりゆしウェアを着用していたことに果たして気づいたのか、私と同年代らしき父親がチラッと私の服装に目をやった気がしたのてすが、気のせいか？ともかく「やってますか？」と確認すると「どうぞ。」

　食事中の幼子は、突然闖入した私にびっくりした表情で手が止まってしまい、まじまじとこちらを見ています。『パパ、この人だあれ？？』ってな感じで(^^;

　やむなく窓際のカウンターの隅に陣取ったのですが、カウンターの端には伝票やらメモ用紙やらが無造作に置かれていて、食事する環境にはちょっとなぁ・・・でしたが、仕方がない。カウンターに置かれていたメニューにはそれなりの品が並んでいたので、「ソーキそば」を注文しました。メニューに『骨まで食べられる』と書いてあるので、軟骨ソーキのようです。

　さすがというか土地柄か、ソーキそばにも「替え玉」が！しかも、なんと９０円で替え玉食べ放題！？この太っ腹は本場にもありません(^^;

　さてさて、何かを刻む包丁の音が響き続けるカウンターの音に耳を傾けながら待つこと数分、「どうぞ」と、滑り止めがついたトレイに載せられてソーキそばが到着しましたが、なんと刻み長ネギがドッサリと山盛りになり、その上にはタップリの紅ショウガ。

　『こりゃ、かなわん！』　紅ショウガは目の前にあったティッシュ上へ、箸で一すくいして一気に除去。ダシの中に落ちると味が変わってしまって手におえないのです。

　さて、ダシは・・・「ん？？」ちょっと薄味が過ぎないでしょうか。味噌が足りない味噌汁のごとく、ダシの味は感じつつも塩分控えめ過ぎると、あっさりし過ぎて物足りません。ダシもこってり系ではなくあっさり鶏ガラとカツオか、よくできた既製の濃縮ダシをのばした感じです。

　注目の麺・・・・「ありゃ？」　全く歯ごたえがありません。コシもなく伸びた日本そばのようで、密度が薄くモサモサした食感は沖縄そばらしからぬもの。トッピングの軟骨ソーキは１片だけで、記憶にある中では『沖ハム』の既製品軟骨ソーキの味付けに近いです。薄いダシと水っぽい麺に濃くて強めの味付けの軟骨ソーキの味は、強烈な不協和音を奏でます。

　しかし、福岡のこの場所（繁華街を外れて人通りが少ないロケーション）で、昼間から沖縄そばを出そうという意気込みには敬意を表し、本来は★なしのところ、総合で★を１つ。

　尋ねてみると、今年の２月にお店を始めたとのことでした。夜はもちろん居酒屋モードになるようです。

所在地：福岡市中央区渡辺通り１丁目
電話番号：092-725-2575
営業時間：11:00～24:00、ランチタイム11:00～15:00
定休日：無休