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2014年11月2日日曜日

熊本市・まーちゃん食堂・ソーキそば

2014/11/2 追記

 約一年ぶりに訪問したところ、2014年11月から価格が改定されたそうで、「ソーキそば」は税抜760円、税込だと821円に上がっていました。前回の税込680円から一気に141円UPです。また、麺は一年前よりも細めで黄色が濃いものになり、ダシの風味も鍋物のダシのような香りに変わっていました。麺のゆで方が柔らか過ぎ気味な点は変わらずでしたが。

 軟骨ソーキの美味しさが抜群であるのは変わらずうれしい限りですが、麺とダシのタイプが変わってしまい、せっかくの軟骨ソーキが、浮きあがってしまった感じがします。麺はコシがなく柔らかくて物足りません。ダシの風味も、沖縄そばとしてはちょっと異質では??という印象です。
残念ながら、1年経過した時点で総合は★3つ。軟骨ソーキは満点なので、それで救われていますが、それがなければ平均の★3つには及ばないところでした。

まーちゃん食堂・ソーキそば ■ まーちゃん食堂 ■

 「ソーキそば」
 821円

 価格の満足度 ★★☆☆☆
 麺の満足度  ★★☆☆☆
 ダシの満足度 ★★☆☆☆
 総合     ★★★☆☆

以下は、2013/11/24訪問時の記録です。

 ■ まーちゃん食堂 ■

 「ソーキそば」
 680円

 価格の満足度 ★★★★★
 麺の満足度  ★★★★☆
 ダシの満足度 ★★★★☆
 総合     ★★★★★

 熊本駅から1キロほど南の蓮台寺に、沖縄そばの店があることをネット情報で知ったのは2ヶ月ほど前。お店が紹介されていたグルメサイトの画像では、『沖縄料理』や『琉球料理』ではなく『沖縄そば』を堂々看板に出し、店構えも沖縄そば屋然とした雰囲気を漂わせていて、これは絶対に訪問するしかない!とチャンスを狙っていたのですが、最大の難関は職場からも自宅からも遠いこと。自宅からの距離は約12キロ。

 それでも、ルールどおり歩いて訪問しようと意を固め、2時間の道のりをはるばる遠征することにしました。天気のいい日曜の午前10時10分に出発し、よく歩く坪井川沿いの遊歩道から寺原新道→熊本城→段山→船場→熊本駅→田崎橋・・のルートをたどって、目指すは蓮台寺の『まーちゃん食堂』。

二本木遊郭のシンボルだった『日本閣』 日曜午前の熊本市街地は、中心部を少し外れると人影も少なく、新町から南の旧市街エリアや熊本駅より南では道を歩く人影すら見当たらないほど。新幹線開業で再開発された熊本駅周辺では、二本木遊郭のシンボルだった『日本閣』も、『御大禮記念』の街灯石柱も保存されることなく取り壊され、ただでさえ歴史も風情も感じなくなった無味乾燥な町に人影がないと、さながら近未来のゴーストタウン。田崎橋を過ぎて古町の街並みを目にすると、何だかホッとしたのでした。

『御大禮記念』の街灯石柱 けれども、新町から先の道すがら、今ではとても成り立たない個人商店のシャッターが降りたまま廃屋同然になっている姿を何軒も目にします。かつてはご近所の人々が訪れ、生計を営むことができた時代もあったことを思いながら往時の賑わいを想像すると、やりきれない悲しさとやり場のない憤りがこみ上げます。大型店が個人商店を蹴散らし追いやり続けた半世紀余のいびつな歩みは、もう引き返すことも止まるむこともなく、この先も続くのでしょう。その先にあるのは、何だろう・・・。

 ・・てなことを考えながら、歩むこと2時間。道の先にそれらしき幟が立っているのを発見しました。足早に近づくと『営業中』の文字、平屋の建物には『沖縄そば』の黄色い看板が出ています。そして店頭には「一周年感謝祭」の貼紙が。運よく、4日間の開店1周年キャンペーン期間に当たったようです。そのせいなのか日曜のお昼時はいつもそうなのかはわかりませんが、駐車場にはかなりの台数が停められ、店内もかなりの盛況ぶりです。

まーちゃん食堂・外観 店内はカウンター7席に4人がけテーブル8卓が置かれ、広さもかなりあって、ファミリーレストランを改装した感じがする店舗構造です。そのカウンター席に座りメニューを手にすると、通常680円のソーキそばがキャンペーンで500円だそうで、メニューの写真を見る限り、乗っているソーキも本格的な感じがしたので、迷わず『ソーキそば』を注文しました。写真のソーキそばは紅ショウガも乗っているので、すぐに取り除く心の準備も・・・。

まーちゃん食堂・店内 店内にはお約束の沖縄音階のBGMが流れ、そば幟が立っていますが、幟は外の方がいいんじゃないかな~?それとも、本土ではそう簡単に調達できない『沖縄そば』幟は傷まないよう室内で温存し、屋外にはどこでも手に入る『営業中』幟をわざと立てているのかな?

 さ~て「お待たせしました」がやってきました(^o^)。ソーキそば。どうやら乗っているのは軟骨ソーキのようです。まず紅ショウガだけ急いで全部口に放り込んですぐに飲み込み、しかる後、舌を落ち着かせてからダシを味わいます。

まーちゃん食堂・ふだんのメニュー 『うまっ!』 上品な薄味で後に残らないクリアーさがありながら、豚骨と魚介系を合わせたコクに、昆布的うまみも感じます。尖った個性はないけれどまとまっている感じ。昨今の天然素材使用の濃縮ダシは結構ハイレベルなので、その可能性もありますが、それにしてもこの濃さとバランスはいい感じです。2時間歩いた後の一杯で特においしく感じたのかもしれませんが、標準以上のうまさということで★4つ。個性がもっと出せれば、満点レベルもありでしょう。

 続いて麺。太目の平角麺に少し縮れが入ったこの食感は、三倉食品の『与那原そば』に似ている感じで、好みのタイプなのですが、強いていえばゆで時間をもう少し短めに・・という気がするコシ砕け感が、少し感じられました。

 さて、圧巻はトッピングの軟骨ソーキ。沖縄でもそれほど多くない軟骨までトロトロの軟骨ソーキは、薄めのダシと見事に調和している素晴らしい味付け、そしてボリューム感。大きめ特上の軟骨ソーキが2個乗っていて、これほどうれしい軟骨ソーキを沖縄県外のそば家で味わったのは、ほとんど記憶にありません。ダシも完全に飲み干して食べ終えても、この軟骨ソーキをまだ味わいたくて、これも380円→300円のキャンペーン価格になっていた『半分ソーキそば』を追加注文しました。

まーちゃん食堂・なんと、『ぜんざい』まである その半分ソーキそばの麺は、一杯目よりも硬めにあがっていて、この麺だったらOKでしょう、★4つです。価格満足度は、通常価格680円としても大満足の★5つ満点で、総合もトッピングの満足感に支えられて満点★5つ。そして『まーちゃん食堂』の真骨頂はスイーツメニューにも。なんと『ぜんざい』があるではありませんか。当地の皆さんに誤解されないよう、『沖縄風ぜんざい』とタイトルがついた写真つきメニューが置かれているのですが、ちゃんと金時豆を使うことまで説明がつけられています。

 半分ソーキを食べながら店員さんに軟骨ソーキは自家製かと尋ねたら、まさにその通りでした。何でも、オーナーは一年沖縄に住んでいたそうで、きっとそこで沖縄そばやぜんざいの魅力に取り憑かれてしまったのでしょう。開店1周年とのことでしたが『まーちゃん食堂』、ずっとこの地で頑張ってほしいなぁ。

 看板の『沖縄そば』大書は、きっとオーナーの自信を表しているのだろうな、と思いました。熊本市役所裏の初代『ぬちぐすい』が閉店してしまった今、熊本市内でこれだけ本格的でおいしい軟骨ソーキそばを食べられるのは、本当にうれしいです。もっと近くだったら、足しげく通えるのに~。

所在地:熊本市西区蓮台寺1丁目11-26
電話:096-353-2291
営業時間:11:00~15:00、17:30~21:00
定休日:火曜

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