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2014年11月26日水曜日

【閉店】 那覇市・参太三餃子・沖縄そば

2018/1/20追記:2017年12月中旬、お店の前を通ると別屋号の居酒屋になっていました。移転情報もありませんので、閉店したのでしょう。
沖縄そばのお店は栄枯盛衰が激しく、ポッと出現したと思えば短命で姿を消すパターンが、何と多いことでしょうか。

参太三・沖縄そば ■ 参太三餃子 ■

 「沖縄そば」
 600円

 価格の満足度 ★★★★☆
 麺の満足度  ★★★★★
 ダシの満足度 ★☆☆☆☆
 総合     ★★★☆☆

 4ヶ月ぶりの沖縄訪問は11月下旬。まだ夏の名残のような暑さの那覇に到着した後、新たなそば屋発見を目指して那覇市内を歩き始めました。安里駅近くの国際通りに面して新しい店ができたと事前リサーチで知ったものの、ツーリスト向けのお店はお値段の設定が高くなっているので、できれば避けたいながら、他に目ぼしい店は見あたらなかったので足を向けました。

参太三・外観 ところが・・・『水曜は17時から営業します』と貼紙がされ、お昼の営業はお休み。タイミング悪く、本日は水曜日だったのでした。周辺に訪問したことのあるそば屋は何軒もあるものの、ここで出鼻を挫かれるのはシャクだとばかり、闇雲に路地へ入っては大通りに出る・・を繰り返しているうち、壺屋から桜坂一帯の再開発で拡張された道路に『新沖縄そば』の立て看板を発見。しかも「自家製生麺」「無添加スープ」とあっては、見逃すわけにはゆきません。

 一目散にお店に入ろうとして目に留まったのが、「定休日水曜日」と書かれたドアガラスの貼紙。しかしドアは開かれたままで、営業中の看板もかかっています。中に入ってオーナーらしき男性に「やってますか?」と尋ねると「やってますよ」の返事。「水曜は定休日って書いてありますけど?」と聞けば、それは夜の営業のことで、昼間はそばだけ出しているがそれでもいいかとのこと。無論、お目当てはそばなので問題なし。

 券売機には、そばメニュー以外のボタンを覆う厚紙のカバーがされ、そばのボタンしか押せなくなっていましたが、生麺・無化調に期待を膨らませて『沖縄そば』のボタンを押しました。

参太三・テーブル席 小さなお店には、カウンター4席と4人がけテーブル2卓だけ。他のお客さんの姿はなかったので、4人がけテーブルに陣取りました。テーブルは中央部がタイル張りという変わった構造でした。張り出されている『新沖縄そば』の説明を見ると、「科(ママ)学調味料を使わない無添加スープで魚介・鶏・豚・昆布・野菜・等をじっくり4時間煮込んだ・・」と書かれ、かなりの自信作らしいので、待ち遠しい限りです。

参太三・新沖縄そばとは? 待つこと約5分、新沖縄そばにはアーサ(アオサ)と何やら干した海藻らしきオレンジ色のトッピングが施され、三枚肉というよりもチャーシューのような外観の肉片が二枚。それから野菜らしきものが練りこまれたカマボコも二片載っています。このカマボコは、沖縄そばの定番である沖縄の丸カマボコではなく、板についた本土のカマボコ型をしていますが、板付きではなくてそのような形に最初から整形されているようでした。

 「さて・・」と、スープを口に含んだとたん、沖縄そばとは異質な“あの匂い”が・・『何だったっけこの匂い、え~と、え~と・・・』歳をとると記憶力が次第に衰えてゆくものながら、この匂いは慣れ親しんだ料理の匂いのはず・・・と、匂いの記憶を検索してゆくと・・

 『サバの煮付け!』

 ヒットしたのは、サバを醤油ベースに煮魚にした匂いに相違なし。確かに、説明書きには『醤油:野菜・昆布・魚介を数時間煮込み旨みを凝縮した自家製醤油』と書いてあるのでした。醤油ベースのあっさり系魚介ダシとして新しい試みとは思いますが、私の感覚では、魚の脂っぽい匂いにカツオの香りとは異質な生臭さがあり、沖縄そばとは極めてミスマッチ・・と思えるのでした。そんなわけで、仕込みの手間には敬意を表しつつも、残念ながらダシは★1つ。

参太三・カウンター席 それに引き替え、麺は自家製生麺とあって縮れが入りコシも強く、しかも好みの太麺系なので素晴らしい食感は満点。ああ、この麺にこのダシは、もったいなさ過ぎ!トッピングの三枚肉は、ラーメンとの相性はいいと思いますが、沖縄そばのトッピングとしては何か中途半端な、物足りなさを感じます。アーサは、沖縄の味噌汁の具としては定番ですが、潮臭さが沖縄そばとマッチするか、好みは分かれるところでしょう。

 全体として『新沖縄そば』と称するだけあって、チャレンジ精神に富んだ味という点では面白いのですが、沖縄そばとしての完成度は、改善できることがまだありそうな気がして、総合では★3つでした。

参太三・厨房のあたり このお店の屋号は『参太三餃子』ですから、夜の居酒屋メニューで出す餃子が看板商品、魚介系ラーメンとまぜ麺が中心メニューというのがメニューのポリシーのようですから、沖縄そばはオプションとしてラーメンの麺を沖縄そば麺に変更したメニューという位置づけのような感じなのかもしれません。

 お店を出てから、本来の沖縄そばが食べたい・・と、逆に沖縄そば願望に火がつき、さらに那覇市内をさすらう羽目になりました。

 ネット情報によれば、このお店は夏ごろまで新天地市場通りで『参太三』という屋号の沖縄そば店として営業していたらしく、今回訪問したのは移転後の店舗のようです。また、移転とともに看板メニューは餃子に変え、沖縄そばはそのまま続けているのかもしれません。

所在地:那覇市牧志3丁目8-1
電話:098-861-5399
営業時間:昼不明、夜17:00~翌2:00
定休日:水曜

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