■ 屋宜家 ■
「本ソーキそば(中)」
750円
価格の満足度 ★★☆☆☆
麺の満足度 ★★★★☆
ダシの満足度 ★★★★☆
総合 ★★★☆☆
半年ぶりの那覇訪問が『保安検査の不具合が発生して再検査が必要になったため』の欠航トラブルで一日遅れ、ようやく到着した晩に立ち寄った県庁近くのアイリッシュ・パブの店員さんと話をしているうち、そば家でオススメの店は?と尋ねたところ、スマホで一生懸命に調べてくれたお店ですが、わかりにくい場所とのことだったので、メモしてくれた電話番号でカーナビの検索をかけたところ、まっすぐ迷わず行くことができました。
那覇から国道507号線をたどり、具志頭で国道331号線に合流する少し手前、国道から東に入ったところにある古民家で営業しているお店で、建物は文化庁の登録有形文化財に指定されています。古民家を利用したそば家は沖縄各地にあり、比較的近くには同じく古民家で営業している『真壁ちなー』もありますが、文化財にはなっていなかったようですから、文化財の建物が現役のお店で利用されているケースは珍しいと思います。(思い出せる範囲では首里末吉の『しむじょう』も登録有形文化財。)
那覇方面から来ると、国道からの曲がり角に小さな看板が立っているのですが、カーナビに頼らないと確かにわかりにくそうな場所にあって、お店の看板も黒ずんでしまった板に黒い字で書かれているためわかりにいうえ、狭い道路をはさんだ反対側に廃車が並らぶ敷地があって駐車場も見分けにくく、本当にここかな?と思いながら車を停めましたが、道路から西側に少し坂を下りたところに、正面のひんぷんの向こうに赤瓦の屋根と屋根シーサーが見え、登録有形文化財のプレートがはめ込まれた門がありました。
庭に入ると店舗になっている母屋のほか、『予約室』と札がかかった離れと『ふーる』的な石壁?に囲まれたエリアのテーブル席がありました。雨上がりだったので傘を玄関に立てかけて上がり、奥の2人がけテーブルに陣取ってメニューを確認するとそばにじゅーしーと小鉢3品付きのセットメニューが写真入りで並んでいますが、もちろん単品もあったので『本ソーキそば(中)』を単品で注文しました。
不思議なことにソーキそばの中と大の価格差は、単品では50円のところセットだと30円。三枚肉そばだと単品もセットも中と大の価格差は同じ50円なのに何故・・と考えるに、ソーキそばの大は800円。他メニューともセットは+200円の設定ですが、本ソーキそば(大)だけはセットで1000円の大台に乗り割高感が出てしまうので、スーパーのようなキュッパチ価格にしているのかもしれません。
お昼時でしたが混雑はそれほどではなく、注文して4分ほどで『本ソーキそば』が運ばれてきました。麺はオーソドックスな平角麺で少し縮れが入り、生麺のようなわけにはいかないものの、コシはそこそこあってツルツルッと入るタイプでいい感じの★4つ。ダシはここしばらく業務用の濃縮タイプに慣れてしまっていたところ、さすが本場はカツオが上品に香り薄味系。豚骨の味がよく出たところにカツオをうまく合わせて仕上げらた印象で、後に残らずスッキリとした感じは、ダシも★4つ。それだけにトッピングのソーキの味の濃さはスープとのバランスがいまひとつ。ソーキを口にした直後には、ダシが薄いと感じてしまうかもしれません。味の濃さはともかく、本ソーキは骨離れもよくそれ自体はいい味に仕上がっていますが、お値段との兼ね合いでは少々ボリュウム不足の感があります。
トッピングはやや骨太の本ソーキ2個の他は、刻み青ネギ。前日食べた『ハイサイそば』の表面を覆い尽くさんばかりの青ネギを見た目には少なめに映ってしまいましたが、こはこれで標準的な量でしょう。単品のソーキそばの(中)サイズとしては少し高めの価格設定かもしれません。文化財である建物の維持コストも含まれているのでしょうから、多少のコスト増はやむをえないのかもしれませんが、50円~100円ほど低価格設定なら総合★4つ以上かなぁと思いつつ、コストがネックで★3つになりました。
お店の内部は、磨きをかけて塗装されるなどよく手入れされており、あまり古さを感じさせませんが、沖縄の古民家には必須の大きな仏壇(トートーメー)スペースがもちろんあって、泡盛の甕置き場になっていました。ご先祖さまたちは、どう感じておられるのでしょうか。
所在地:島尻郡八重瀬町大頓1172
電話:098-998-2774
営業時間:11:30~16:00
定休日:火曜(祝祭日は営業)
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2013年3月29日金曜日
島尻郡八重瀬町・屋宜家・本ソーキそば(中)
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