那覇市・うかじそば（那覇新都心店）・うかじそば

　■　うかじそば（那覇新都心店）　■

　「うかじそば」
　６６０円

　価格の満足度　★★★★☆
　麺の満足度　　★★★★☆
　ダシの満足度　★★★★★
　総合　　　　　★★★★★

　『いしぐふー』を後にして、オーナーに教えてもらったお店を探すべく、北の住宅街をしばらくさすらい歩きましたが（そりゃ無謀というもの！）、お目当ての店は見つからず。仕方なく５８号線沿いの道を上之屋交差点方面へ戻り、宿への帰路につくことにして歩いていると、何やら左の路地の先に青いそば幟のようなものが・・・？

　立ち止まって確認しても、老眼が入った眼では夕暮れの少し暗くなった中、幟の字が読めないので、路地へ曲がって歩いてゆくと確かに「沖縄そば」の文字。アパート風建物の一階には『うかじそば』と染め抜かれた暖簾が下がり、営業中と書かれた木札も下がっています。夕食もそばと決めて店を探していたので、これはもう「入る」という選択肢あるのみ。

　夕方５時を過ぎたとはいえ夕食の時間帯には早く、店内はここも先客がなく静まりかえっていましたが、ドアを開ける音に気づいた店主が厨房から出迎えてくれました。店内はテーブル席のほかにカウンターもかなりの席数があって、一人でもフラリと入りやすそうなお店です。

　一番隅のテーブル席に陣取って、卓上のメニューを手に取ると「三種類のスープをご堪能ください」と書かれています。あっさり系カツオベースダシのメニューがほとんどながら、豚骨ベースの『こくトンコツ』と、煮干や昆布などがダシの『つけ麺』があるようです。いよいよ沖縄そばにも『つけ麺』や『まぜそば』の時代がやってくるのか・・？

　注文は、軟骨ソーキそばに惹かれつつも屋号を冠した『うかじそば』。メニュー写真で見るとこんもりと盛られたカツオ節と三枚肉が、いかにもおいしそうです。注文から数分で運ばれてきた、その『うかじそば』、麺はメニューには細平麺と書かれていたのですが、見た感じは普通の平角麺で特に細さを意識させることはなく、細麺より太麺好みの私としては一安心。その麺はストレート系でコシには強靭さも感じられます。ただ、生麺タイプの『いしぐふー』の麺を食べた直後ゆえ、食感が異なる分、物足りなさを僅かに感じてしまうのは、人の感覚のあいまいさゆえか★４つ。

　ダシは豚骨と鶏と昆布を合わせているそうで、塩分控えめの味ながらカツオの香り高く上品で透明感もあり、後に残るものが全くないスッキリとした後味で、これは全部飲み干しました。実に完成度が高いダシは満点の★５つです。

　トッピングは三枚肉２片に斜め輪切りカマボコ、針ショウガ。三枚肉の調理もほどよく、味はダシと実によく調和して上品。ショウガがダシの味に混じりを出してしまうかなと思いつつも、それほど邪魔をせず、カツオの香りが最後まで楽しませてくれました。

 「うかじ」とは「おかげ」の意味だそうです。皆さんのおかげでお店をやっているという気持ちにふさわしい言葉を捜していたら、ぴったりの言葉があったので屋号にしたのだとか。食べ終えれば夕方１７時半、外が薄暗くなってきて、これから夜の部の営業開始だと思いきや、１８時頃には閉店するのだそうで、どうやら『いしぐふー』に続き、閉店間際にやってきた本日最後の客になったらしいのでした。

所在地：那覇市天久２丁目２－５　ファミール天久１Ｆ
電話：098-869-7755
営業時間：11:00～18:00頃
定休日：不定休